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ワタシの一行

新潮文庫 編集部が選ぶ 第3回ワタシの一行アワード

あの太陽がこたえだし、一歩一歩踏みだす足の重さがこたえだった。石田衣良『明日のマーチ』 P408 明日のマーチ

【この一行を選んだ理由】
派遣切りに遭い、これからどう生きていこうかと悩んでいる陽介と、高校生活につまづいている自分を重ねた。山形から東京まで600キロメートルを歩き続ける中で、陽介が見つけだした確かな真実。生きていくことは、歩いていくこと、毎日一歩づつ進んでいくこと。周りからおいてけぼりをくらったような気がしていたけれど、少しホッとした。 私も兵庫県を歩いて縦断したことがあるので、歩くことの醍醐味は十分わかっている。つもりだったことに、この本を読んでいて気がついた。一緒に歩いてくれる仲間がいるから、諦めることを忘れられる。互いを思いやれる心をもっているから、最後までだれ一人見捨てることなく同じゴールを踏みたいと思う。「仲間」っていいなあと純粋にそう思った。

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【投稿者】Konomi Okuda さん

【授賞理由】

一見ありふれた言葉も小説の中で出会うと、ぐっと共感を呼び起こし、自分を見つめなおすきっかけをくれたりしますよね。生きることは周りに支えられながら、一歩ずつを積み重ねること。そんな想いを綴ってくれたOkudaさんに第3回ワタシの一行アワード大賞をお贈りします。これからも素敵な仲間と、そして素敵な本と、大切な一歩一歩を踏みしめてください。

2013年12月1日~2014年1月31日の期間に応募された一行を対象とし、厳正なる審査の上、受賞一行を決定致しました。Okudaさんには、新潮文庫オリジナル図書カードをプレゼントします!

※今回のアワードの対象書籍は「2014 選抜 新潮文庫より」でしたが、対象書籍についての投稿数が少なかったため、期間中の全投稿作品より選定いたしました。

新潮文庫オリジナル図書カードをプレゼント!

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